統合失調症の労働状態の推定法の開発
―病前からの認知機能低下の推定値による確率モデルの有用性―
概要
大阪大学大学院連合小児発達学研究科の橋本亮太准教授、福島大学人間発達文化学類の住吉チカ教授らは、 1)病前からの認知機能低下の推定値が労働時間と関連することを見出し、また2)病前からの認知機能低下の推定値を含む関連要因により、週当たり一定時間以上働ける確率を推定する方法を開発しました(図1)。
図1 労働状態の推定
本研究で示す確率モデルに基づいて、その将来的な労働環境の適正化に役立つ情報を提供することができます。従って、統合失調症患者の社会復帰可能性について、患者やその家族への適切なフィードバックがなされ、よりよい精神科医療の実現に貢献すると考えられます。
米国科学雑誌Schizophrenia Researchに平成30年6月28日(午後8時:日本時間)に発表される予定です。
リリース日
2018年6月22日
掲載紙
Schizophrenia Research
新聞報道
- 福島民友新聞「統合失調症息者の働ける時間を推定」(2018年6月29日 朝刊)
- 福島民報新聞「統合失調症患者、1週間に働ける目安 住吉福大教授ら手法開発」(2018年6月29日 朝刊)