統合失調症、気分障害、発達障害などの精神疾患の原因はまだ解明されていません。精神疾患を診断できる検査はないため、精神症状によって診断され、原因に対してではなく対症療法としての治療がなされています。治療によって十分に改善しない場合には、その障害に対する支援がなされています。原因や病態に基づく診断・治療・支援が確立されていないことが、精神疾患の根本的な問題です。
私たち精神疾患病態研究部では、精神疾患の克服とその障害支援のために、新たな疾患分類による病態解明と診断法・治療法の開発や既に確立している精神科治療ガイドラインの普及・教育・検証活動を行っています。
新たな治療・診断法の開発を目指した研究や質の高い医療の普及には時間がかかりすぐに効果が現れるものではありませんが、現在の問題点を根本的に解決し、精神科医療に貢献するものであると信じています。