EGUIDE プロジェクト 治療ガイドライン理解度向上の試みについて報告

概要

我々はEGUIDE講習会にて治療ガイドラインの知識をより正確に理解・会得していただく目的で、毎年講習会資料の改訂を行っています。 本研究では、講義資料改訂効果がガイドラインの理解度向上に寄与しているかどうか、2016年度と2017年度の参加者のデータを用いて検証しました。 まず、2016年度の講習会参加後の理解度テストの正解率が90%未満であった統合失調症の設問2つとうつ病の設問5つに関連する講義資料の改訂を行いました。 次に、2017年度の参加者に対して改訂した講義資料を用い、講習会参加後のテスト結果について2016年度の参加者の結果と比較しました。 結果、うつ病の設問の1つにおいて統計学的に有意な正答率の上昇を認めました。 今回の結果は、講義資料の改訂がガイドラインの理解度向上に有効である可能性を示唆しており、今後も講習会資料の改訂を行っていきます。

表 介入前2016年度 統合失調症入院患者に対する診療の質指標(Quality Indicator; QI)

図はEGUIDEプロジェクトの戦略図を示している。本研究では、2.における講義資料改訂が、3.の臨床知識の向上に影響することを明らかにした。

この内容は「Neuropsychopharmacol Rep. 2021 41:199-206」に掲載されました。 原文はこちら


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