Q&A

EGUIDEプロジェクトの目的は何ですか?
EGUIDEプロジェクトの目的は、治療ガイドラインを用いた教育を行うことにより、よりよい精神科医療を普及させ、精神科医療の世界を発展的に変えることです。
参加施設は、発足時(平成28年5月)の25医療機関からどんどん増えて、301医療機関(2024年4月現在)になっています。
EGUIDEプロジェクトでは、何をやっているのですか?
EGUIDEプロジェクトでは、治療ガイドラインを用いた教育として講習会を行っています。また、講習会の受講者の病院における処方行動を講習会受講前と、受講後10年にわたって追跡検討を行い、よりよい精神科医療の普及についての検証を行います。
EGUIDEプロジェクトの講習会に参加したいのですが、どうやって参加したらいいですか?
研究に参加して処方行動の調査を行う無料の講習会」を行っており、研究参加のためには、10月から3月までに全国各地で行われる統合失調症とうつ病の講習会の両方を必ず受けていただく必要があります。また、受講者は自らが勤務する病院の患者を受け持つ病棟における処方情報を提供する必要があります。そのためには、EGUIDEプロジェクトの分担研究機関として、研究計画書を提出し、倫理審査委員会に承認される必要があります。
EGUIDEプロジェクトの講習会に病院としてではなく個人として参加したいのですが。
個人として参加を希望する方のために、処方行動の調査を必ずしも行わなくてもよい「有料の講習会」があります。病院としての参加が難しく、個人として参加したい方には、日本神経精神薬理学会うつ病学会日本臨床精神神経薬理学会などで行う「有料の講習会」を受けていただくことができます。処方データの提供や倫理審査などは必要ではありませんが、講習会の内容は、原則的に研究参加の講習と同じですので、講習時に行いますガイドラインの理解度調査などの個人として研究への参加をお願いする場合があります。
EGUIDEプロジェクトの無料講習の費用はどこから出ているのですか。
EGUIDEプロジェクトは、統合失調症薬物治療ガイドラインとうつ病治療ガイドラインの普及・教育・検証活動を行っており、それぞれの作成を行った日本神経精神薬理学会と日本うつ病学会、また日本臨床精神神経薬理学会と日本精神神経学会より費用が出ています。 また、以下の研究事業のサポートを受けています。
  1. 2022~24年度 AMED 障害者対策総合研究開発事業 「精神科領域のガイドラインの社会実装化に関する検証研究」(代表者:橋本亮太;国立精神・神経医療研究センター)
  2. 2019~21年度 AMED 障害者対策総合研究開発事業 「精神医療分野における治療の質を評価するQIとその向上をもたらす介入技法の開発と実用性の検証」(代表者:橋本亮太;国立精神・神経医療研究センター)
  3. 2019~20年度 厚生労働科学研究費補助金 障害者政策総合研究事業(精神障害分野)「向精神薬の適切な継続・減量・中止等の精神科薬物療法の出口戦略の実践に資する研究」(代表者:三島和夫;国立精神・神経医療研究センター)
  4. 2017~18年度 厚生労働科学研究費補助金 障害者政策総合研究事業(精神障害分野)「向精神薬の処方実態の解明と適正処方を実践するための薬物療法ガイドラインに関する研究」(代表者:三島和夫;国立精神・神経医療研究センター)
  5. 2016~18年度 AMED 障害者対策総合研究開発事業 「うつ病性障害における包括的治療ガイドラインの標準化および普及に関する研究」(代表者:渡邊衡一郎;杏林大学)
EGUIDEプロジェクトは、若手精神科医(卒後10年以内)を対象としているようですが、すでに過ぎています。参加したいのですが、参加できますか?
本プロジェクトの対象は、基本的には「精神科医としての経験年数が10年以内」であることですが、「精神科医としての経験年数が10年以上であってもガイドラインに基づく講習を受け精神科医療技術の向上を目指すもの」であれば、参加可能です。今までに最も経験年数が長い受講者として、経験年数30年以上の大ベテランの先生もおられます。
病院として参加を考えていますが、求められる処方情報の提供等に、一般精神科病院である当院で対応が可能か心配です。
処方データについては、講習受講者が患者を担当する病棟において、4-9月の間に退院した統合失調症とうつ病患者の入院時と退院時処方をお願いしています。これらのデータは、例えば退院時処方にて抗精神病薬の単剤治療率を算出し、それが講習受講前から、講習事項後に上がったどうかということをアウトカムにして研究します。他にもいくつか指標があり、これらを簡単に測定できる診療の質として、講習により診療の質が上がったかどうかを検討します。各病院には、解析結果をフィードバックいたしますので、診療の質の変化を知っていただくこともできます。
いくつもの精神科病院で導入いただいていますので、ご安心ください。
超急性期病棟で1日のみの入院などあるのですが、すべての退院患者で処方情報が必要なのでしょうか。
処方データが必要なのは、入院が4日以上の患者としていますので、ご安心ください。また、検査入院などで、治療を行わない入院の場合も、処方情報は必要ありません。
講習会は、どのようなものかを教えてください。
講習会は、午前中にガイドラインの内容の講義、午後にはガイドラインの使い方、ガイドラインには書いていないことを学ぶグループディスカッションを行います。講義は、指導医の先生が、個人的な体験も含めながら楽しく話をしてくれて、笑いの絶えない中、あっという間におわります。グループディスカッションでは、同じぐらいの精神科経験年数の人と熱くディスカッションがなされます。グループごとの発表もあり、より経験のある先生の発表や講師の先生方からのコメントもあり、勉強になります。大学の垣根を超えた交流もできます。講師の先生方に自由に質問できる時間もあり、密度の濃い時間を過ごせます。実際の受講者の声を参照してください。
EGUIDEプロジェクトの指導医になりたいのですが、どうしたらなれますか?
EGUIDEプロジェクトの指導医の要件は以下の3つです。世界を変える仲間を待っています!
  1. EGUIDEプロジェクトの講習を修了したもの
  2. 精神科専門医の資格
  3. ガイドラインに対する十分な知識とその実践だけでなく、EGUIDEプロジェクトの理念を共有すること
倫理審査の手続きが大変そうなのですが、どうしたらいいですか。
ご自身の病院での倫理審査委員会がある場合には、国立精神・神経医療研究センターの研究の分担研究機関として、ご自身の病院で倫理審査を受けてください。 既に 国立精神・神経医療研究センターの倫理審査にて承認されている研究ですので、 多くは、迅速審査にて簡単に審査していただいています。
ご自身の病院に倫理審査委員会がない場合には、 国立精神・神経医療研究センターの倫理審査委員会にて、審査を受けることができます。
ご自身の病院が、 既にEGUIDEプロジェクトに参加している大学の関連病院の場合などは、その大学の研究の分担研究機関として審査を受ける場合もあります。
いずれにせよ、お問い合わせいただきましたら、適切に対応します。

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