精神科医の治療行動に対する統合失調症とうつ病のガイドライン講習の効果:多施設共同研究の結果

概要

EGUIDEプロジェクトは統合失調症とうつ病のガイドライン講習を行い、実臨床における教育の効果の検証を行っています。本研究は、治療行動に対する講習の効果を検証するために、講習を受講した医師が担当した患者(受講群)と、講習を受講しない医師が担当した患者(非受講群)で、ガイドラインの推奨治療の実施率を比較しました。 結果、統合失調症における抗精神病薬単剤治療率、他の向精神薬の服用を伴わない抗精神病薬単剤治療率、抗不安薬・催眠薬の非処方率が受講群で経年的に向上することがわかりました。うつ病においても、抗うつ薬について同様の結果が得られました。


図

<今回の結果を踏まえ、精神科医の皆様に以下の実践を提案します>

  • ガイドラインの推奨治療を意識して患者さんの治療内容を見直し、共同意思決定を経て治療内容を改善させていくことを心がけましょう
  • EGUIDEプロジェクトが実施するガイドライン講習へ参加しましょう(研究参加でなくとも誰でも参加できる有料講習を毎年開催しています)
  • ガイドラインは数年に1度改訂されます。EGUIDEプロジェクトは改訂に合わせて講習内容をアップデートしていますので、改訂版の講習に参加し知識をアップデートしましょう。

この内容は「Psychiatry and Clinical Neurosciences」に掲載されました。 原文はこちら


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