うつ病治療ガイドラインの治療適合度を可視化するツールindividual fitness score(IFS)計算式の開発

概要

  • 治療内容が、うつ病治療ガイドラインにどの程度適合しているのかを数値化するツールindividual fitness score(IFS)計算式を開発しました(図1)。
  • うつ病治療ガイドラインでは、軽症うつ病、中等症/重症うつ病、精神病性うつ病毎に推奨治療が異なるため、それぞれの重症度での計算式を作成しています。
  • 例えば中等症/重症うつ病の場合は、ガイドラインで推奨されている抗うつ薬による単剤療法もしくは電気けいれん療法(ECT)のみでの治療を100点として、推奨されない多剤併用療法、補助薬の併用などが行われると減点される式となっています。
  • うつ病患者の入院時及び退院時の処方を調査したところ、入院前よりも退院時の方がIFSが高得点となっており、IFSは処方のガイドラインへの適合度を適切に反映していることが明らかになりました。
<今回の結果を踏まえ、精神科医師のみなさまに以下を提案します>
  • IFSを利用して、治療のガイドライン適合度を可視化することが出来ます。
  • IFSを利用し、ガイドラインを参考にすることで、処方を見直すことをお勧めします。
図1

この内容は「Neuropsychopharmacology Reports」に掲載されました。 原文はこちら


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