統合失調症およびうつ病の入院患者における睡眠薬処方:全国調査の結果

概要

 統合失調症の入院患者2146名と大うつ病の入院患者1031名を対象に、睡眠薬が処方されている割合と、睡眠薬処方と他の向精神薬処方との関連性を調査しました。 睡眠薬1種類以上、睡眠薬2種類以上が処方されていた割合は、統合失調症患者においては 55.7%と17.6%であり、うつ病患者においては63.6%と22.6%でした。 睡眠薬処方と他の向精神薬処方との関連を調べると、統合失調症患者では、2種類以上の抗精神病薬、抗コリン薬、抗不安薬、気分安定薬/抗てんかん薬が正の関連を示し、うつ病患者では、2種類以上の抗うつ薬、2種類以上の抗精神病薬、抗不安薬、気分安定薬/抗てんかん薬が、正の関連を示しました。両疾患の共通点として、主たる疾患治療薬(統合失調症の抗精神病薬、うつ病の抗うつ薬)の多剤処方が睡眠薬の処方と関連することが明らかになりました。

この内容は「Sleep Medicine Volume 89」に掲載されました。 原文はこちら


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